今当店で大ヒット販売中の話題のゲーム「ルターの宗教大改革」の体験会に参加してみました。当日は用意した席がほぼ埋まってしまうほど好評でした。注目している人にとって得難い体験会となったようです。

期日: 2018年2月3日(土)
時間: 15時~19時
場所: 教文館3階ギャラリーステラ
主催: キリスト新聞社
「宗教改革500周年ゲームコンテスト」最優秀作品

まず、最初にコーディネーターとして参加してくださったゲームデザイナーの中村誠氏が、予備知識の全くないプレーヤーのためにも懇切丁寧にゲームの説明をしてくださました。参加した方々は「ルーテル教会に所属しているので歴史の知識はあるけど、ゲームは初めて」「ゲームマーケットでもう買いました。大のゲームコレクターですが、キリスト教に関してはよくわからない」など多彩な顔ぶれ。中村氏は10分程度で歴史、ゲームの進め方などを簡潔に説明してくださいました。さすが腕利きゲームデザイナー!

最初に感想を申し上げておくと、「このゲームは正真正銘の神ゲー(※本当に面白いゲームのこと)だ!」と太鼓判を押したい気持ちです(私が押しても何もなりませんが)。作り込まれていて、いちいちゲームの構成に感心したり興奮したりしながらプレイをしました。「ああ、こういう行動をすれば神の「祝福」(というゲーム資源)がもらえるのね」といった、信仰生活にも示唆を与えそうなゲーム運び。硬派なテーマで、「ローマ・カトリックとプロテスタントの分離を助長させるものとならない「高い倫理性」のある作品」との評も納得です。

コマを進めますよ~。

む、そう来るか。手持ちの資源カウンターから次の一手を。

体験してみてわかったことをざっとご説明するとこんな感じです。

・時代背景は贖宥状販売(1515年)からアウクスブルクの宗教和議(1555年)まで。この期間を6ターンに分けて1ゲーム。
・プレーヤー4人は宗教改革の「ルター」や「カルヴァン」などになり、宗教改革を進めていく。
・カードゲームの要素とボードゲームの要素が絡み合って、しかも歴史的事実がゲーム進行に大きく関与してくる。
・アクションは「祈る」「説教」「公開討論」「出版・印刷」などの計12種類。
・プレーヤー同士の駆け引きあり、山札から出現する各種カードによる運あり。
・楽しく会話も楽しみながら、いつの間にか史実を追体験し、宗教改革の達成度をお互い最後に喜び合う。
・ゲームの勝利条件は、勝利点(VP)をより多く集めること。出版した出版物や、「改革」を成功させた都市同盟によって、勝利点が加算される。
・所要時間は1ゲームおよそ1時間程度。

 

う~ん、言葉で伝えるのはなかなか難しいです・・・。とにかく面白いんですよ!カードゲームって勝ち負けが最後の余韻として残ってしまいがちですが、このゲームはどのプレーヤーにもそれぞれの意味あるエンディングが用意されている「マルチエンディング」です。1時間があっという間に過ぎてしまい、なんとな~く宗教改革を身近に感じることができるようになる・・・。なんとも不思議な感じでした。

編集を担当されたゲームデザイナーの中村誠氏(右)。左は筆者。

最後に中村氏にお話を聞かせていただきましたが、このゲームはいわゆるアナログゲーム(電源を使用しないゲーム)の中ではミドルクラスの分量のゲームに当たるそうです。宗教色のあるかなりコアな内容のゲームですが、制作スタッフはゲームデザインを担当した「砂漠のキタキツネ」氏、編集を担当した中村誠氏、グラフィックデザインを担当したワンドローなど、「地味にドリームチームが結集したレベル」だそうです。通常のゲームの完成度モニター試験の他に、スイス・チューリッヒ(宗教改革ゆかりの都市)で学んだ若手牧師の監修が入ったり、牧師先生たちによる「歴史・信仰内容」モニター試験も行った(!!)そうで、制作段階でも貴重な体験をされたとのこと。結果的に完成度の高い作品になったと胸を張っておられました。

最後に、ひとこと。「キリスト新聞社」さん、いい仕事してるぜ!!(教文館:吉國記)

まだまだ品薄状況が続いていますが、メーカーと連絡を取り合い、いち早く仕入れて皆様にお届けいたします!

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