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内容詳細

紀元前三世紀頃、ギリシアが強大な力を持っていたヘレニズム時代。

エジプトの港湾都市アレクサンドリアの七十二人のユダヤ人たちが、ヘブライ語聖書をギリシア語に翻訳しはじめたという。

この通称「七十人訳」(しちじゅうにんやく)が、新興宗教のひとつでしかなかったキリスト教を地中海世界に広め、その後の世界宗教としての展開を決定づけることになる――。

七十人訳聖書とはなにか。

なぜ生まれ、どのように広まり、いかにしてキリスト教を変え、政治や世界に影響を与えたのか。

『七十人訳ギリシア語聖書』の訳者が、長年の研究の成果をわかりやすく解説する。

 

[目次]

1  なぜギリシア語訳が必要とされたのか──背景としてのアレクサンドリア

2  七十人訳聖書の全貌──聖なる書物群の翻訳と解釈

3  アリステアスの書簡と死海写本──歴史とフィクションのはざまで

4  フィロンとヨセフス──ギリシア語訳聖書を使用した二人のヘレニストたち

5  七十人訳聖書とキリスト教──「聖書」の誕生とローマの支配

6  もっと正しい翻訳を──ユダヤ教徒による修正

7  パピルスとコデックス──聖書写本の歴史

8  七十人訳聖書の印刷本──ラテン語とギリシア語

9  すべては一九世紀の近代語訳からはじまる

10  現代のテクスト研究のために

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