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内容詳細
若き日にトマスやボナヴェントゥラの研究のため、フランス政府給費留学生として初めてストラスブールの地を踏んでから数十年、多くの研究者や友人、そして市民との出逢いを通して、この地は著者にとり第二の故郷となった。
幾たびとなくヨーロッパを訪れ、多くの知人たちの消息から浮かび上がってくる、人生の光と影を見つめながら、今ここでの巡り合わせの中で感じ取られる喜びや悲しみの経験は、生きて在ることの不思議に満ちたものであった。
日常生活の中での異文化や他者との触れ合いを通して、ヨーロッパが永きにわたり育み、失ってきたもの、かれらの心の底に息づいている信仰など、時の中州に立ちどまり折々に紡がれてきた珠玉のエッセー集。喧噪のなかで喘いでいるわれわれは、柔らかな言葉で包まれた心のオアシスを見出すに違いない。
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