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内容詳細

長崎は、日本で最もキリストの色彩を色濃く残している土地だ。                                                  この地ならではの題材を料理した小説とエッセイ集。芥川賞作家も書けない信仰物語。

信仰の自由と安住の地を求め、生死をさまよい、漂泊の果てにたどりついてみれば、このありさま、われらキリシタンはどんな悪いことをしたというのか。松太郎の怒りはこの小役人たちだけでばく、フランス寺のパーデル様たちにまで及んだ。やっとの思いで大浦までたどり着いたときのプチジャン神父の冷たい目と、夜中と言うのに玄関先で用を済ませると、さっさと奥の部屋に消え去ったあの後ろ姿が思い出された。(本文より)

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