幻のジパング-大友宗麟の生涯

鎌倉幕府以来、守護大名として九州豊後を治めてきた大友家。その21代当主宗麟の世には島津家と九州をほぼ二分する実力者となっていた。その宗麟は、フランシスコ・ザビエルの高潔な人柄に心酔し、48歳で洗礼を受け、キリスト教に改宗する。宗麟は戦国の世に、平和で静かな理想の国「ジパング」を建設することを夢見る。領民を改宗させ、教会を建設し、宣教師の保護に努めるドン・フランシスコ＝宗麟。この隙間に乗じようとする島津。キリシタン大名の生涯を鮮やかに描いた壮大な歴史小説。