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内容詳細
日本には、神道でも、仏教でも、キリスト教でもなく、「日本教」というただひとつの宗教が存在しているに過ぎないのか。人々の意識や宗教観に織り込まれた「母子の情愛」と、そこから見える日本社会の深層を、現代の一キリスト者である著者がたどる――。
「ヨイトマケの唄」を聴くと涙が止まらないのはなぜ?
山本七平、森有正、土井健郎らが遺した日本人論を丁寧にたどり、「母子の情愛」が日本人特有の霊性の源流となって独自の国家宗教を形成するまでに至ったことを論証。日本宗教論の新たなランドスケープ。
【主な目次】
はじめに〈P・ティリッヒ〉
Ⅰ 日本教――日本人理解のための鍵概念
第一章 日本教〈山本七平〉
第二章 二人称関係〈森有正〉
第三章 なぜ日本人は臓器移植に消極的か?〈立花隆 他〉
第四章 日本的「恩」論〈山本七平〉
第五章 親子関係〈山本七平〉
Ⅱ 母子の情愛――日本教の極点
第六章 母性社会日本〈河合隼雄〉
第七章 母性社会としての古代日本〈暉峻康隆〉
第八章 阿闍世コンプレックス〈小此木啓吾 他〉
第九章 甘えの構造〈土井健郎 他〉
おわりに 〈柳田国男 他〉
補遺 「不当な連れ去りか母子の情愛の帰結か――日本人母親によるアメリカからの子どもの連れ帰り」
※『母子の情愛 「日本教」の極点』(2020年刊)の改題改訂新版です。
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