[新約聖書注解全集 ８]ガラテヤの信徒への手紙　エフェソの信徒への手紙　フィリピの信徒への手紙

この世には色々な信仰があって、それぞれの登山口は異なっても、行き着く頂上は同じと言われるように、今日まで私たちの社会生活の中にずっと存在して来た宗教は、根本的には違いがありません。故に、日本人は八百万の神々と共に和を大事にして、相互共存を続けることができました。

しかし、パウロがここで述べている事は、今までの日本人の信仰を根底から覆してしまうもので、恐ろしい真理です。日本人も、いつかはこれと対決しなければならない時が来ます。あるいはもう既に来ているのかも知れません。そしてその時に、私たちがそれを全く拒否するのか、完全に受け入れるのかによって、日本人の運命は決まるのです。実はこの問題は、今日の国際紛争や様々な社会問題より深刻な問題なのです。故にこそ、ここで私たちは心を込めて、パウロの残した手紙を読む必要があります。（本書66頁、67頁より）