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内容詳細

聖書では知恵(学識)は信仰の障害物になると語られ、反主知主義の伝統的な潮流が存在する。キリスト教徒にとっての学問とは何か。宗教改革は聖書の意味に対する学者の洞察に始まり、それは学識者の運動、大学教授や学生による出来事、学者による革命となった。

歴史上、エラスムス、ルター、カルヴァンに代表されるこの時代ほどキリスト教的学識者の威信が高まり強い影響力をもったことはない。人々の学ぶ熱意や、学問に対する尊敬と信頼が広まったのである。

本書は彼らに影響を与えた先駆者の検討を通じて、彼らがいかにその使命を天職として感得し、学問への情熱とキリスト教信仰を一致させたか、さらにその営みがキリスト教の発展に与えた影響など、今まで神学者や歴史家が軽視してきたテーマに独自の光を投じた。

著者は「アテネとエルサレム、アカデミーと教会とは何の関係があるのか?」という問いから、古代の教父学者ヒエロニムスとアウグスティヌス、中世の神学者アベラールとトマス・アクィナス、ルネサンス人文主義者ペトラルカとヴァッラやピーコたちの業績と、宗教改革期の学識者を有機的に関連づけて考察することより、キリスト教とギリシア・ローマ文化の微妙な折衝を見事に描く。類書のない基本的文献である。

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