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内容詳細
欧米の宗教理論から抽出した「宗教的回心」という基本テーゼを独自の概念として設定し、日本的「廻心」との接点を探る、著者の野心的力作。新島襄・清沢満之・内村鑑三・高山樗牛の事例研究により検証する。2005年度「日本宗教学会賞」受賞!
序章
第一部 理論研究
第一章 回心の「過程」
第一節 心理学的過程モデル
第二節 社会学的過程モデル
第三節 原因から条件へ
第二章 回心の「本質」および「構造」
第一節 客観主義と主観主義
第二節 回心の根本性と断絶性
第三節 回心の宗教性
第三章 回心の「類型」
第一節 現象形態に基づく類型論
第二節 パラダイムに基づく類型論
第三節 発達論に基づく類型論
第四節 自己超越に基づく類型論
第四章 回心研究の「人間理解」
第一節 受動的な人間理解
第二節 能動的な人間理解
第三節 逆説的な人間理解
第五章 宗教学的回心研究
第一節 ”conversion”と「廻心」
第二節 回心の比較研究
第三節 宗教学の場
第四節 宗教学的回心研究
第六章 宗教学的回心研究の方法
第一節 回心研究の資料と方法
第二節 解釈学的方法
第二部 事例研究
第七章 新島襄
はじめに
第一節 儒教的・封建的束縛と学問
第二節 神の発見と封建的世界からの脱出
第三節 神との出会い
第四節 愛なる神
第五節 神への奉仕
おわりに
第八章 清沢満之
はじめに
第一節 「建峰」:報恩の学徒
第二節 「骸骨」:真理の探究
第三節 「石水」:死生の観想
第四節 「臘扇」:自己の省察
第五節 「浜風」:信仰の極致
おわりに
第九章 内村鑑三
はじめに
第一節 キリスト教と友情
第二節 罪の自覚
第三節 罪の深化
第四節 贖罪の啓示
第五節 贖罪主キリストの意味
おわりに
第十章 高山樗牛
はじめに
第一節 浪漫主義:理想と現実のはざま
第二節 日本主義:合理的国家主義