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内容詳細

現代は、人間と自然、生命などをめぐって多くの困難な問題が山積している時代である。しかし、そうであればこそわれわれは、問題の歴史的かつ本質的な根源に遡って、「人間・自己とはそもそも何か」、「自然ないし自然・本性とは何か」ということについて根本的に問い直してゆくことが必要であろう。本書は、西洋精神の礎であり支柱である教父たちの文脈に即して、人間、自然そして神をめぐる主要なテーマを重点的に吟味し探究したものである。アウグスティヌスと東方教父との両者を視野に収め、それぞれに特徴のある、しかも同根源的な「愛智の営み(哲学)」=「神への道行き」の姿を一書において論じている点、従来にない画期的なものである。こうした書は、混迷を深める現代に新たな知の地平を開くよすがとなりうるであろう。専門書としても一般人向けの書としても、小さからぬ価値を有している。

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