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内容詳細
グローバリゼーションの波が世界の隅々までを覆いつくした今、かつて人々の生活と文化の中心を占めていた宗教や神学は、瀕死の状態にあるのだろうか? ドイツでノーベル賞に次ぐ学術的権威とされる「ライプニッツ賞」を神学者として初めて受賞したフリードリヒ・ヴィルヘルム・グラーフ博士の見解はそうではない。2019年秋、日本を訪れて東大、京大、北海学園大学など各地で講演を行ったグラーフ博士は、日本の研究者と学生たちを前にこう語った。 「ほぼすべてのヨーロッパ社会において、長年にわたり社会構造のあるべき状態をめぐって根本的な対立が繰り広げられてきました。そして私たちはこのように問いかけてきました。――異なる信念と信仰を持つ人たちが平和に共生できるためには何が必要なのか」? イスラム過激派によるテロ、難民問題、ブレグジット……現在、世界各国で吹き荒れる “排外的ポピュリズム” の根ざすところを理解し、問題を解決するヒントを神学は与えてくれる。そのキーワードが「真理の多形性」なのである――。神学・宗教学のみならず、哲学、倫理学、歴史学、社会学、政治学に至るまで該博な知識を駆使し、「役に立つ神学(Theologie, die gebraucht wird)」をモットーとするドイツの〝神学の巨人〟は今、何を考えているのか。現実世界と切り結ぶその最新の研究成果を語りつくした貴重な講演録を代表論文のハイライトとともに完全収録。
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