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内容詳細

キリスト教作家・遠藤周作の真髄に迫るための必読書
「世界文学として評価される遠藤文学の普遍的な宗教性を、神学と文学の接点として象徴と暗喩の観点から作品の形而下と形而上の重層構造に着目する独自の分析方法によって解明した画期的な研究の集大成。」
――山根道公氏(ノートルダム清心女子大学教授)推薦!
『沈黙』『深い河』『おバカさん』などの作品をめぐる論文18本を収録。

【目次】

第1章 宣教師ポール遠藤の生涯と文学――真にグローバルなキリスト教を求めて
第2章 二つの課題

本論1 文学篇 象徴と隠喩と否定の道
第1章 象徴と隠喩の色彩論Ⅰ――「白」と「黄色」を中心に
第2章 象徴と隠喩の色彩論Ⅱ――『海と毒薬』「白い」人と「黄色」い人の罪意識
第3章 『おバカさん』と『ヘチマくん』における象徴と隠喩――人生の認識のドラマとして
第4章 『わたしが・棄てた・女』――「否定の道」としての文学
第5章 『留学』第三章における象徴と隠喩――「白」「赤」と「ヨーロッパという大河」
第6章 象徴と隠喩で読み解く『沈黙』――闇の塊にさす「白い」光
第7章 『深い河』――「永遠の生命」の水と人間の「深い河」
第8章 遠藤周作とドストエフスキーにおける象徴と神話について――蠅と蜘蛛とキリストと
第9章 多面体の作家遠藤周作とドストエフスキー――作品の重層的構造分析による対比文学研究の可能性

本論2 神学篇 神学と文学の接点
第10章 東西の距離の克服(西洋キリスト教対日本人の感性)――異邦人の苦悩
第11章 神学と文学の接点――キリスト教の婚姻神秘主義と遠藤の置き換えの手法
第12章 神学と文学の接点から見る『沈黙』Ⅰ――笠井秋生氏の『沈黙』論をめぐって
第13章 神学と文学の接点から見る『沈黙』Ⅱ〈神の「母性化」〉――ロドリゴの「烈しい悦び」をめぐって
第14章 『沈黙』と『権力と栄光』の重層的な構造分析による対比研究――主役はユダか、それともキリストか
第15章 『侍』洗礼の秘蹟と惨めな王――日本宣教論序説
第16章 神学と文学の接点『深い河』と『創作日記』再訪――宗教多元主義対相互的包括主義
第17章 『死海のほとり』歴史のイエスから信仰のキリストへ――〈永遠の同伴者イエス〉を求めて
第18章 『イエスの生涯』『キリストの誕生』と「史的イエス探求史」 (上)――歴史のイエスから信仰のキリストへ
第18章 『イエスの生涯』『キリストの誕生』と「史的イエス探求史」 (中)――歴史のイエスから信仰のキリストへ
第18章 『イエスの生涯』『キリストの誕生』と「史的イエス探求史」 (下)――歴史のイエスから信仰のキリストへ
結び――二つの課題

初出一覧
あとがき

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