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内容詳細
キリシタン史の転換点
元和大殉教、イグナチオ・デ・ロヨラとフランシスコ・ザビエル列聖、教皇庁布教聖省創立から400年を記念して編まれた論集。禁教の要因、世界的な宣教動向、民衆の信仰生活、為政者の自己神格化などの問題を掘り下げ、当時のキリスト教の実相に多方向から焦点を当てたキリシタン研究の最前線!
【目次】
序 章 (川村信三)
第一部 元和大殉教とキリシタン
まえがき (浅見雅一)
第一章 「元和大殉教図」についての新情報 (デ・ルカ・レンゾ)
第二章 慶長・元和期の禁教・殉教と托鉢修道会 (清水有子)
第三章 禁教期日本人司祭とキリシタン信徒たち
――殉教者木村セバスチャン神父の潜伏宣教 (竹山瞬太)
第二部 元和期の宣教活動――新たな時代の幕開け
まえがき (東馬場郁生)
第一章 アントニオ・フランシスコ・カルディンの弘報運動をめぐる文脈
――イエズス会日本管区と聖ザビエルの「遺功」 (阿久根 晋)
第二章 布教聖省設立と日本
――初代書記官フランチェスコ・インゴリ「世界の四大陸」を軸に (木﨑孝嘉)
第三章 ロヨラ・ザビエル・殉教者――初期イエズス会の聖性 (小俣ラポー日登美)
第三部 潜伏キリシタンの信仰
まえがき (川村信三)
第一章 民衆キリシタンはキリシタンをいかに受容し伝承してきたのか (宮崎賢太郎)
第二章 ムラ・イエのキリシタン信仰 (中園成生)
第三章 潜伏きりしたんの「信仰」の語り方――「教理」「実践」「マテリアリティー」 (東馬場郁生)
第四部 天下人の自己神格化とキリスト教
まえがき (清水有子)
第一章 信長「自己神格化」問題の再考 (川村信三)
第二章 フランシスコ・ザビエルの列聖と豊臣秀吉の神格化――1552-1622年 (タイモン・スクリーチ)
第三章 徳川家康の神格化の歴史的前提 (野村 玄)
終 章 (清水有子)
年 表 (竹山瞬太)
索 引 (竹山瞬太)
【執筆者一覧】
川村信三(かわむら・しんぞう): 上智大学文学部教授
浅見雅一(あさみ・まさかず): 慶應義塾大学文学部教授
デ・ルカ・レンゾ(De Luca, Renzo): 日本二十六聖人記念館副館長
清水有子(しみず・ゆうこ): 明治大学文学部准教授
竹山瞬太(たけやま・しゅんた): 上智大学大学院文学研究科博士後期課程在学中
東馬場郁生(ひがしばば・いくお): 天理大学人間学部教授
阿久根晋(あくね・すすむ): 日本学術振興会特別研究員PD
木﨑孝嘉(きさき・たかよし): 東京大学ほか非常勤講師
小俣ラポー日登美(おまた・らぽー・ひとみ):京都大学白眉センター/人文科学研究所特定准教授
宮崎賢太郎(みやざき・けんたろう): 長崎純心大学人文学部元教授
中園成生(なかぞの・しげお): 平戸市生月島博物館・島の館館長
タイモン・スクリーチ(Timon Screech): 国際日本文化研究センター研究部教授
野村 玄(のむら・げん): 大阪大学大学院人文学研究科准教授