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内容詳細

吉田隆氏推薦!(神戸改革派神学校校長)
「『物語』という方法は、まるでその人の〝心の窓〟から見るように時代を見る。肌で感じるように感じることができます。その時、アウグスティヌスが記した膨大な文書もまた単なる紙の上の文字ではない、彼の心を理解するための言葉となり、〝viva vox(生きた声)〟として語りかけてくるのです。……さあ、北アフリカの街を吹き抜ける地中海の風の中へ──今日もこの世界に吹き渡る〝神の恩寵〟の風の中へ──ご一緒に旅をしてみましょう!」(「推薦のことば」より)

「『あなたは、わたしと同じく、多くの心配事によって忙殺されている司教ですから』(『書簡』98.8)と、自分の弱さを率直に開け広げることのできる偉大な教父、繊細な魂をもって生きた信仰者、目の前にある人を神の民として愛した教会人アウグスティヌス。その人に、わたしは友人に覚えるものに似た親近感を覚え、その言葉に励まされてきた。その人の心に、神を仰ぎ、神の愛を指さし続けた数々の言葉の種は、どのように撒かれたのだろう、わたしは知りたいと願い、『物語』という舞台、そう、『歴史小説』という方法に立ってみることにした。その方法が彼と同じ景色を見るのに最も適したものであるように思えたから。……」(「あとがき」より)

【目次】

推薦の言葉(吉田隆)

第Ⅰ部
 1 言葉は恩寵をまとい
 2 心を強くせよ、主を待ち望む人はすべて
 3 あなた自身の中に帰れ
 4 今日こそ主の御業の日
 5 低く、低く、天に飛翔する
 6 曲がりくねった道
 7 憐れみの源泉よ
 8 幸福を求めて魂は不安にあえぐ
 9 キリストを呼吸する
 10 キリストを身にまとう
 11 聖なる光で澄みわたる日
 12 主よ、あなたのいます家

第Ⅱ部
 1 愛すれば愛するほど
 2 旧友からの手紙──マニ教との対峙Ⅰ
 3 柔らかな光に包まれた日──マニ教との対峙Ⅱ
 4 永遠の生をめざす行進
 5 憩いの水の中へ
 6 心の燃焼を耐え忍びなさい
 7 戸惑う一つの魂──マニ教との対峙Ⅲ
 8 人間の魂は神ではない──マニ教との対峙Ⅳ
 9 重荷を担い合う友
 10 神の賜物は愛と共に旅を続ける
 11 愛は赦すこととして姿をあらわす
 12 この日をおごそかに
 13 幸福な手触り
 14 柔和な心で読み聞く人びと
 15 平和に耐え忍ぶ──ドナトゥス派教会との対峙Ⅰ
 16 しみもしわもない教会──ドナトゥス派教会との対峙Ⅱ
 17 平和を喜びとする者は誰でも──ドナトゥス派教会との対峙Ⅲ
 18 恩恵がやって来る
 19 神の慈しみが我らに注がれるから
 20 愛しき美よ、遍く、彩なる美よ
 21 偉大なる謙遜

終 部
 1 愛が刻まれた書物たち
 2 男の名はペラギウス
 3 聖なる人の涙

エピローグ

祈り人の列にありて

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