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内容詳細

ロマン派を代表する作曲家メンデルスゾーン。

ユダヤ人家系に生まれた彼にとって、バッハの「マタイ受難曲」「ロ短調ミサ」復活上演はどのような意味をもつものであったのか。二大オラトリオ《パウロ》と《エリヤ》を通して、彼は何を表現しようとしたのか。

丹念な資料収集と緻密な音楽的解明に基づいて天才作曲家の知られざる本質に迫る、本邦初のメンデルスゾーン研究!

 

*目次より*

はじめに

Ⅰ バッハとメンデルスゾーン

第1章 《マタイ受難曲》―一100年の忘却から蘇るバッハ

第2章 《ミサ曲 ロ短調》――果たせなかった全曲演奏

Ⅱ メンデルスゾーンのオラトリオ

第3章 《パウロ》――新たな手法による古き本質の表現

第4章 《エリヤ》――普遍的な真理の共有をめざして

補 章  M.シュテーリン論考――《エリヤ》のアリア〈こと足れり〉について(星野宏美訳)

終 章  神とは何か、真理とは何か

 

*著者紹介*

 

星野宏美(ほしの・ひろみ)

東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修了。博士(音楽学)。現在、立教大学異文化コミュニケーション学部教授。専門は西洋音楽史。

著 書『メンデルスゾーンのスコットランド交響曲』(音楽之友社、2003年)、『玉川大学教育博物館所蔵メンデルスゾーン自筆ピアノ譜 ゲーテの詩に基づく《最初のワルプルギスの夜》(作品60)』(雄松堂、2005年)。楽譜校訂“Mendelssohn Bartholdy: Sonaten für Violine und Klavier”(桐山建志と共同校訂、Bärenreiter、2009年) 、論文「作曲家メンデルスゾーンの素描と水彩――スイス旅行を例にして」(佐藤直樹編『芸術愛好家たちの夢――ドイツ近代芸術におけるディレッタンティズム』三元社、2019年)ほか。

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書評

 

天才作曲家の宗教観とその源泉
〈評者〉樋口隆一

本のひろば2022年7月号書評