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内容詳細

イエス、パウロ、そして最初期のキリスト共同体は、どのような時代と社会を生き抜いたのか?
そしてこの歴史を学んだ者として、私たちはいかに今を生きるのか?
未来への羅針儀となる第一級の歴史書であり、豊富な図版によって見ても楽しい新約聖書時代史入門。

 

【目次】

はじめに
凡例
聖書及び諸文献略語表

プロローグ
A 〈新約聖書の時代〉を物語るということ
B 〈新約聖書の時代〉を物語る目的
C 〈新約聖書の時代〉を物語ると見えてくるもの
D 〈新約聖書の時代〉を物語るための道筋

第Ⅰ部 列強支配下の第二神殿期ユダヤ教

第一章 ハスモン朝ユダヤの盛衰
導入
A アレクサンドロス大王とギリシャ帝国
B ギリシャ諸王朝支配下のユダヤ地方
C マカバイ抵抗運動とハスモン朝支配
D 結び──ギリシャ化政策の功罪
E 新約聖書の時代から学ぶ

第二章 第二神殿時代のユダヤ社会とその思想
導入
A 第二神殿期ユダヤ教
B 宗教制度と諸集団
C ユダヤ人の思想
D 〈熱心党〉と反乱首謀者
E 結び──ユダヤ教の諸相
F 新約聖書の時代から学ぶ

第三章 ローマ帝国のユダヤ属州支配
導入
A 共和政から帝政に向かうローマ
B ローマによる属州支配
C ユダヤ地方を統治した属州総督
D 結び──ローマの平和と神の平和
E 新約聖書の時代から学ぶ

第四章 ヘロデ朝のユダヤ統治と徴税制度
導入
A ヘロデ朝による統治
B 徴税とユダヤ社会
C ローマ、貴族集団、民衆の関係性
D 結び──周縁者としてのユダヤ民衆
E 新約聖書の時代から学ぶ

第Ⅱ部 最初期のキリスト共同体

第五章 イエスと神の国運動
導入
A イエスの年代
B 前走者としての洗礼者ヨハネ
C イエスによる神の国運動
D エルサレムの一週間
E 結び──神の王国と地上の王国
F 新約聖書の時代から学ぶ

第六章 最初期のキリスト共同体
導入
A 最初期のキリスト共同体の思想(神学)的特徴
B 最初期のキリスト共同体のあり方
C ギリシャ語を話すキリスト者の台頭
D ガイウス帝とエルサレム教会
E 結び──多面的な共同体アイデンティティ
F 新約聖書の時代から学ぶ

第七章 パウロ─前篇──改宗以前から初期宣教まで
導入
A パウロの年代
B 改宗以前のパウロ
C パウロの改宗
D アンティオキア教会の宣教
E エルサレム会議とアンティオキア事件
F 結び──アイデンティティと暴力
G 新約聖書の時代から学ぶ

第八章 パウロ─後篇──コリント、エフェソ、ローマ
導入
A パウロの旅程と交通事情
B 海と陸が交わる都市コリント
C アルテミスの都市エフェソ
D 皇帝の都市ローマ
E 結び──帝国神学とキリスト信仰というアイデンティティの根拠
F 新約聖書の時代から学ぶ

第Ⅲ部 二つの戦争とキリスト教の誕生

第九章 第一次ユダヤ戦争と戦後のキリスト共同体
導入
A 第一次ユダヤ戦争
B 神殿なき時代のキリスト共同体
C 迫害に備えるキリスト共同体
D キリスト共同体の社会的順応(体制化への道)
E 結び──戦前戦後における共同体アイデンティティの模索
F 新約聖書の時代から学ぶ

第一〇章 離脱と排除の時代
導入
A 離脱の要因
B 第三次ユダヤ戦争とその前後の教会文献
C キリスト共同体による異端排除と正典化
D 結び──キリスト教としての第一歩
E 新約聖書の時代から学ぶ

エピローグ
A アイデンティティの二面性と複数性
B 共同体アイデンティティの二面性
C 共同体アイデンティティの制御
D 共同体アイデンティティの複数性とキリスト教の行方

参考文献リスト
図版リスト
文献索引
年表

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書評

2024年1月27日(土)講演会「『新約聖書の時代』を旅する」