nozawaYA文学を中心に数多くの翻訳書がある野沢佳織さん。この度ナルニア国では、岩波書店創業100周年記念の企画として“翻訳者による自作朗読会”を行いますが、その第1段として、野沢佳織さんにお越しいただき『灰色の地平線のかなたに』(2012年2月刊行)をご紹介いただきます。日本でも戦後にたくさんの兵士がシベリアに送られて大変な苦労をされたということは知られていますが、バルト三国の人々も厳寒のシベリアに送られて、同じような体験を(それも一般の市民が!)していたという事実は、この本を読んで初めて知りました。リトアニア人である作者のルータ・セペティスさんは、この本を書くに当たって非常に熱心に取材をされたそうで、今回の朗読会にはセペティスさんからのメッセージも紹介されることになっています。読書の喜びのひとつは、自らが体験し得ない様々な出来事を物語を通じてツꀀ主人公と共に体験できることです。この厳しい物語を体験することはつらいことではありますが、一方で読者の心の中に残るものは、深い感動と人間への希望だと思います。なかなか手に取りにくい作品かもしれませんが、それだからこそ、朗読会は素晴らしいきっかけとなることでしょう!皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
※ただいま、往復葉書にて申し込み受付中です(~1/30必着)。定員に達しない場合は追加募集も行いますので、詳しくはナルニア国までお電話ください。03-3563-0730(10時~20時)