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『平和のバトン 広島の高校生たちが描いた8月6日の記憶』
弓狩匡純 著
くもん出版 刊
2019年6月27日 発行
本体1500円+税
159ページ
対象:小学校高学年以上
原爆を知らない高校生たちが被爆者の証言をもとに描いた、あの日の記録
本書は奇跡のような記録です。
原爆を知らない高校生が被爆者の体験を絵にする、というプロジェクトを丁寧に取材して、まとめられたもの。本書を読むまで広島でこのような活動がされていることを知りませんでした。写真には残っていない、記憶を記録にするということの意味の深さに感動しました。
ただ、被爆者の実体験を絵にする、と一口にいってもやはり並大抵のことではないようです。追体験するかのような話の聞き取りは、時に若い高校生の体力も気力も奪うようです。それでも、完成させた絵の出来栄えは目を見張るものがあります。
広島平和記念資料館に展示、保管されているそうです。
また、この活動は教育のメソッドとしても大変、有益かと思いました。子どもたちはもちろんですが、学校関係者にもぜひ手にしてほしい1冊です。学校の現場でいきるヒントが詰まった本です。
課題図書にも選定されましたが、広く読まれるべき1冊と思います。(す)
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