クリーンヒット🥎 絵本
『テツコ・プー ふうせんになったおんなのこ』
児島なおみ 作
偕成社 刊
2020年1月発行
本体1400円+税
32ページ
対象:幼児から
いつも機嫌が悪くてプーとしているから、テツコ・プー!
主人公の女の子、てっちゃんはいつも機嫌が悪くてプーとしていたので「テツコ・プー」と言います。
その日も朝から虫の居所が悪いのか、プーッとした気分でいっぱいだったから朝ごはんのとき、弟をつねりました。
ママに叱られますが、テツコ・プーは謝りません。
そして「いつまでも プーッとしていると ふうせん みたいに ふくらんで どっかに とんでっちゃいますよ」とママに言われます。テツコ・プーは「ふうせんになんかなるわけない」とますます怒って、プーッとしました。すると…テツコ・プーの体はどんどん膨らんで、ほんとに風船みたいになり、ぷわりと浮いてしまいました! さて、テツコ・プーはどうなる???
幼児の言葉にならない気持ちを、ユーモラスに描いた絵本。テツコ・プーの眉をひそめた表情はなんとも愛らしいものです。
と言っても、本人(幼児)は風船のようにパンパンに膨らんだ気持ちをどうしていいか、わからなくて困っているのでしょうけれど。
作者のあたたかい眼差しを感じます。
いつになったらテツコ・プーは笑顔になるのかな? と思いながら、読みました。 (す)
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