松岡享子さんが初めて絵と文章を手がけられた絵本が出ました!タイトルは『うれしいさん かなしいさん』。あれ、この絵はどこかで見たことがある…と思った方は、かなりのツウですね。この絵本の元になったのは、松岡さんが東京子ども図書館のバザーのために作った古セーターのぬいぐるみで、私も実物を見たことはありませんが、噂に聞いたことはありました。
なぜ今この本が、出版されたのでしょう―本の扉にこうあります。
「この本の売り上げによる収益は、公益財団法人東京子ども図書館が東日本大震災の復興支援のために実施している“3.11からの出発”事業のために用いられます」
東京子ども図書館は、岩手県陸前高田市に設置された「ちいさいおうち」という小さな図書館の運営を援助しておられます。これらの活動を継続して行うために、活動資金を得る手立ての一つとして刊行されたのだそうです。
震災から1年半が過ぎ、東京で暮らす我々には段々震災の記憶が遠いものとなってきました。けれども、復興にはまだまだ時間が必要なのが現実です。私たちは大きなことはできませんが、『うれしいさん かなしいさん』を買い、それを読み、子どもたちと読み合うという楽しい体験を通して、東北の子どもたち(もちろん大人も)応援することができるのです!読めばきっと、皆さん「うれしいさん」になること間違いなしです。さあ、どんな楽しいお話が待っているのか、ぜひ手に取って読んでみてください。