ベスト👍 ノンフィクション
『サクラ はる なつ あき ふゆ』
おくやまひさし 作
ほるぷ出版 刊
2022年2月20日 発行
定価1,980円(税込)
35ページ
対象:小学校低学年から

サクラの木を1年間じっくり観察してみよう!

サクラの開花予想のニュースが聞かれるようになりました。まだまだ寒い日もありますが、春は確実に近づいているのだな、と感じます。
こんな季節にぴったりな本が刊行されました!
身近な植物だけど、じっくりと観察してみたことがある人は、あまり多くはないかもしれません。

2月、雪に覆われたサクラの木から始まります。3月になり、少しずつ、少しずつ花芽が膨らんでいく様子が丁寧に描かれています。写真ではなく「絵」であることで対象物が相対化されて、誰でもわかりやすいと思いました。
ーー3月10日、花のつぼみがすこしふくらんだ。3月20日、花のつぼみはどんどんのびたが、枝の先の葉の目はまだのびない。3月26日、ほとんどのつぼみが開いた。
そして3月28日、満開のサクラ。

大体の多くの人は満開のサクラを見て終わっちゃうと思いますが、この本はここからが本番! 花のしくみも図解されます。そして花が散り、葉が茂り、11月になると葉を落とします。ご存知の方も多いのかもですが、葉っぱの色が黄色と赤色との差は、日が当たっているか否かなのだそう。わたしは初めて知りました。
当たり前のように季節が巡ってくると花を咲かせるサクラですが、1年間どうしているかを知ることで、その花をさらに美しく感じることができるのではないかと思いました。

今年は近所のサクラの木を、じっくり観察してみてはいかがでしょうか。(す)

 

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