クリーンヒット🥎 ノンフィクション
『できちゃいました! フツーの学校」
富士晴英とゆかいな仲間たち 著
岩波書店 刊
2020年7月 発行
本体860円+税
202ページ
対象:中学生以上
「しくじりOK! 失敗OK!」は校長からの熱いメッセージ!
「フツーの学校」と題されていますが、読んでみると言うほど「フツー」じゃない気もします。
例えばこの学校は東京・中野にある私立中学・高等学校なのですが、中学入試の試験方法が10種類もあるとか、学校説明会で生徒が話をするとか…。
とはいえ確かに、部活動が盛んでインターハイ常連とか、東大・京大への入学者毎年続出とかではないようなので、そういう意味では「フツー」の学校なのかもしれません。本書も校長が主に筆を執っていますが、他の先生や生徒によるページもあって立体的です。
派手なことはしていない学校のように読みました。でも? そのぶん先生たちの生徒への信頼度はとても高いように感じました。学校生活がとても楽しそうです。こんな学校、行ってみたかったとふと思いました(私は、それこそいたってフツーの都立高校でしたから)。
失敗してもいいんだよ、と背中を押してくれる1冊です。リアルな中高生はもちろん、学校関係者にも読んでみてほしいと思いました。(す)