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2013年2月に刊行された「こどものとも0.1.2」の3月号は、林明子さんの18年ぶりの新刊となる『ひよこさん』です。昨年秋に、福音館書店創立60周年記念でナルニア国でもフェアを行いましたが、その折に『ひよこさん』のラフスケッチと、林さんが手作りなさったフェルトのひよこさんとおかあさんの人形がホールに飾られましたので、ご記憶の方もいらっしゃるかと思います。その時にはどんなお話なのかしらと、とにかく出版が待ち遠しく感じられましたが、とうとう出ました!ちいさなひよこさんの一晩の冒険(?)ですが、不思議なことに夜になっても一人ぼっちのひよこさんは、全然心細そうに見えません。夜のうちにお母さんが探しに来てくれて、目が覚めたらお母さんの懐にいたこともまるで当然のように「あれ、おかあさんだ」(笑)。このお母さんに対する絶対的な信頼感こそ、子どもが自然に持っている感情なのでしょうね。なんとも温かい気持ちになりました。今までの林さんの絵の雰囲気と少し違う気がしますが、柔らかなタッチがとても心地よい赤ちゃん絵本です。