昨日入荷した絵本『わたしに手紙を書いて~日系アメリカ人強制収容所の子どもたちから図書館の先生へ』(評論社/1400円+税)は、クララ・ブリードのことを描いたものです。太平洋戦争中、アメリカに住む12万人の日系人が砂漠地帯の強制収容所へ送られたことはアメリカの負の歴史の一つですが、その時サンディエゴ市の図書館で児童室担当司書として働いていたクララ・ブリードは、社会に蔓延する偏見にとらわれず日系人の子どもたちへの支援を続けました。子どもたちはブリードさんへたくさんの手紙を送り、それがこの本のもとになっています。絵本は正直書き足りない感じがありますが、このような過去があったことを若い人に知らせる意義はあると思います(原著の出版は2018年)。
同時に大人の方にはクララ・ブリードと子どもたちの交流が詳しく記された『親愛なるブリードさま』(柏書房/3200円+税)をぜひお読みいただきたいのです! 多くの同胞が日系人を敵とみなす中で、子どもたちに変わらず心を寄せ続けたブリードさんの信念に打たれます。そして食べるものすら十分でない状況で、本が子どもたちの心をどれほど慰め救ったかということにも感動を覚えます。
残念ながらこの本は既に出版社品切れで、ナルニア国店頭の1冊だけになります。この機会に目に止めてくださる方がいらっしゃいますように!
『わたしに手紙を書いて』シンシア・グレイディ文/アミコ・ヒラオ絵/松川真弓 訳/評論社 1400円+税
出版社品切れ本・店頭在庫1冊のみ!『親愛なるブリードさま 強制収容された日系二世とアメリカ人図書館司書の物語』ジョアンヌ・オッペンハイム著/今村亮 訳/柏書房 3200円+税
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