📖❔ ノンフィクション
『聞いて聞いて! 音と耳のはなし』
髙津修、遠藤義人 文
長崎訓子 絵
福音館書店 刊
2023年3月20日 発行
定価1760円(税込)
44ページ

音はふるえる空気の波から生まれる!?

出版社の新刊案内を見ているときから、気になっていた1冊です。それはなぜかといえば、「音」についての“そもそも”を語ってくれる本だと思ったから。モノゴトのそもそもを書くのは、子どもの本ならではの良さでもあります。

だが、しかし! さっぱり内容が頭に入って来ません。それはなぜか??? 考えました。
まず第一に書かれている言葉が、難しい! 専門用語が多く、それについての解説もありません。話し言葉のような口調のせいで、かえってわかりにくいと思いました。読んでいるうちに何を読まされているのか、わからなくなります。
画面もごちゃごちゃした印象で、ページのどこを見ればよいのかわからず、迷子になりました。
次々に新しい言葉が出てきて、混乱します。「鼓膜」「蝸牛」「ステレオ効果」など、ひとつだけで1冊にできそうです。
いろんなことを伝えたいという思いはわかりますが、このカタチでは伝わらないと感じました。
対象年齢も何歳くらい? よくわからないなと思って出版社のサイトを見てみると「読んであげるなら、5,6歳から」「自分で読むなら、小学校低学年から」とあり驚きました!!
最低でも10歳以上と感じたからです(他のスタッフは高校生の物理の副読本だ、と言ってました)。漢字にルビを振ればよい、という問題ではないと思います。
文字が読めても、書かれている抽象的なことはきちんと順を追って書かないとわかりません。

子どものときにこれを読んだら、わからないのは「自分がバカだから」と思うに違いないと思いました。曲がりなりにも大人なわたしは(!)、書き方が難しい、とわからないのは自分のせいではない、と言えますが。出版社のサイトにある内容説明を読んで「なるほど、こんなことが書かれていたのか」とわかりました(笑)。

ーー皆さん、どう思われますか?
子どもの本の専門の出版社が作った本、ということも一考すべき点です。  (す)

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