ミシマ社から2022年6月に緊急出版された『中学生から知りたいウクライナのこと』。ロシアによるウクライナ侵攻が終わらないうちに、新たに始まってしまったガザでのジェノサイドをどう考えればよいのか。簡単に答えは出ませんが、考えるためのよすがとなる本がまたミシマ社から出版されました。前著の続編ともいえる『中学生から知りたいパレスチナのこと』です。今目の前で起こっていることを理解するためには、今日に続いてきた長い歴史の時間を知ることが不可欠です。世界で起こっている出来事を自分と結びつけるために、ぜひ本の力を借りましょう。本書ではアラブ（岡真理）、ポーランド（小山哲）、ドイツ（藤原辰史）の専門家の対話によって「パレスチナ問題」を紐解いていきます。難しい内容であることは間違いありませんが、私たちに今できるのはこの本を手に取りページをめくることなのではないでしょうか。
もう1冊、今月出版された岩波ブックレット『ガザからの報告』は、長くパレスチナを取材してきたジャーナリスト・土井敏邦さんによるガザの今を伝える1冊です。読むのがつらい、でも知らなければならない―—忘れてしまうことや見ないでいることが抑圧する側に加担する行為だとすれば、私たちはせめて今何が起きているのかを知る努力を怠ってはいけない気がします。
ナルニア国ではレジ前で新刊の『中学生から知りたいパレスチナのこと』を含め、4月にご講演いただいた写真家・高橋美香さんの著書や話題の「たくさんのふしぎ6月号 ウンム・アーザルのキッチン」などをコーナーにして紹介しています。「ウンム・アーザルのキッチン」に関しては、8月にイベントも開催する予定です。次のお知らせをどうぞお待ちください！
『中学生から知りたいパレスチナのこと』岡真理・小山哲・藤原辰史 著／ミシマ社 1980円（税込）
『ガザからの報告 現地で何が起きているのか』土井敏邦 著／岩波ブックレット 693円（税込）
「ウンム・アーザルのキッチン」菅瀬晶子 文／平澤朋子 絵／福音館書店 810円（税込）
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