今週の木曜日(1月25日)に開催される、“『モノクロの街の夜明けに』~野沢佳織さん・お話と朗読の会~”へのお誘いです。
舞台は1989年のルーマニア、社会主義体制が崩壊する直前のこの国に生きる17歳の少年が主人公です。独裁者チャウシェスクが国民を厳しく監視し秘密警察が跋扈する社会では、密告が横行してたとえ家族でも心を許すことができません。主人公のクリスティアン自身も密告され、秘密警察の手先(密告者)として母が働くアメリカ人外交官のヴァン・ドーン家の息子ダンから情報を集めるように強要されます。読者はきっと、相手の弱みと恐怖に付け込んで他人を意のままに操ろうとする秘密警察の手口に激しい怒りを感じつつも、もし自分がそこに身を置くことになったら決して逆らうことはできないだろうという絶望も感じるでしょう。誰が密告者なのかわからないまま、事態はどんどん恐ろしい方向へと進んでいき、まさにページをめくる手が止められません。過去の歴史の事実から私たちは、この先ルーマニアとチャウシェスク政権がどうなるのかすでに知っています。その激動の市民革命の中でクリスティアンは、そしてこの物語の人たちがどうなったのか――ご一緒に体験してみませんか。
翻訳者の野沢さんは今回のトークのために色々と資料もご用意くださっています。不案内な時代のことといって、心配することはありません! 物語の背景を共に学びつつ、ルータ・セペティスの描く“失われた歴史の声”に耳を傾けましょう。野沢さんの朗読もとてもステキです!
日時:2024年1月25日(木) 午後6時~7時半
会場:教文館9階ナルニア国店内
定員:40名(大人対象/小学生以下不可・託児なし)
参加費:1000円 ※現金のみ、当日受付でお支払いください。
☆中学生・高校生・大学生は500円でご参加いただけます! 当日学生証の提示をお願いいたします。
【お申込み方法】
参加ご希望の方はお電話でナルニア国までご連絡ください。定員に達した時点で受付を終了します。
申込み電話番号:03-3563-0730(午前10時~午後7時)
メール(narnia@kyobunkwan.co.jp)でのお申し込みも可。参加者のお名前とお電話番号をお知らせください。