3月に一度お知らせをした岩波書店の在庫僅少本。店の都合でいったん店頭在庫切れとなっておりましたが、昨日ふたたび入荷しました。前回SNSでお知らせをしたところ、高橋健二訳の『エーミールと探偵たち』は遠方からも引き合いがあり、やはり手元に置きたいと思ってくださる方が多かったのだなぁと嬉しくなりました。いま少し出版社在庫があってご用意できそうなので、前回お求めいただけなかった方は今がチャンスです！
今どき珍しい函入りハードカバー版の『ケストナー少年文学全集１』は、ケースと中身でこんな風にイラストも異なります。趣を大切にする昔ながらの造りという感じですね。廉価版とは違い“本”という存在そのものを楽しむような丁寧な作りは今や貴重品です。そうそう、この愛蔵版は最初の人物紹介のページの挿絵がカラー2色刷りだということをご存知でしょうか？
ケストナー没後50年の今年、記念にお求めになるにふさわしい1冊です。
もう1冊の絵本『おおきなかしの木』は、とびらの部分の絵がとっても素敵でしょう🍃（写真）。これから始まる物語を予感させるように大きなかしの木を下から見上げたイラストです。木の葉の色は緑といっても一様ではなく、これがなにより美しい！ 印刷でこの色彩を出すのは大変だったのではないかしらと想像されます。人と自然のかかわりについて描いた絵本は多数ありますが、この絵本の中に描かれる人の一生とは比べ物にならないくらい長い時間を生きる木の静かな生命力には、小さな子どもでも十分に感じるところがあるに違いありません。なくなってしまう前にぜひ！今ならまだ買えます！！
●出版社在庫僅少本●
『ケストナー少年文学全集１ エーミールと探偵たち』エーリヒ・ケストナー作／高橋健二 訳／岩波書店 1760円（税込）
※3月のベストテンの8位に入りました！
『おおきなかしの木』エリザベス・ローズ 文／ジェラルド・ローズ 絵／ふしみみさを 訳／岩波書店 1650円（税込）
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