岩波書店の函入りハードカバー本の品切れ情報が続きます。前回お知らせしたケストナー少年文学全集の『エーミールと探偵たち』は、全国からたくさんの引き合いがあり、3‐4月で30冊近く販売しましたが、最後の入荷分が先日完売しました。大事に手元に置くことを決めてくださった皆さまに感謝いたします!
そして、次なる作品の品切れ情報が届きました。これまでも少しずつシリーズがなくなってきていたので、いつかこの日が来るのではと恐れていたのですがついに……。品切れになるのは下記の2作品です。
✧リンドグレーン作品集22『やねの上のカールソン だいかつやく』
✧斎藤惇夫 ガンバの冒険シリーズ『ガンバとカワウソの冒険』
『やねの上のカールソン だいかつやく』は3部作の中でなかなか出版されず、2007年リンドグレーン生誕100年記念の年にようやく出たもの。日常とファンタジーが見事に交錯する中で活躍する個性的な(というかかっこ悪くてずるくて自分勝手な……!)主人公のカールソンがとびきり愉快で、子どもだったらハラハラしながらもきっと夢中になるに違いないと思う作品です。背中にプロペラのあるヘンテコなおじさんキャラは、子どもの本の主人公としてはかなり変わっていると言えるでしょう。カールソンが主人公として成り立つのは、翻訳者の石井登志子さんの言葉を借りれば「リンドグレーンが子どもたちに全面的な信頼をよせているからこそ」なのです。こんなに楽しくて素敵な作品がなくなってしまうなんて、本当に残念でなりません。
1‐2巻の大塚勇三訳から、3巻の石井登志子訳まで「やねの上のカールソン」シリーズが揃って買えるのは今だけ! リンドグレーンの作品の中ではあまり有名でないのですが、間違いなく子どもたちを(そして大人も)楽しませる、自称「うつくしくて、じつにかしこくて、ぐあいよくふとってて、ちょうどいい年」のカールソンに会いに来てください。
そして、少年文庫よりずっと大きくて迫力のある薮内正幸さんの挿絵が美しく魅力的な「ガンバの冒険」シリーズの第3作『ガンバとカワウソの冒険』も、お求めは早いうちに! 今どき900グラムを超える重量感のある本も珍しいですよね~。こちらも本という“物”の堂々たる存在感がたまりませんっ!
出版社在庫僅少・品切れ間近
『やねの上のカールソン だいかつやく』リンドグレーン作/石井登志子訳/2420円(税込)
→『やねの上のカールソン』『やねの上のカールソン とびまわる』大塚勇三訳/2200円:2310円(税込)も合わせてどうぞ。
『ガンバとカワウソの冒険』斎藤惇夫 作/薮内正幸 画/2684円(税込)
※お届けの場合はクロネコヤマトの宅急便にて承ります。遠方でご来店が難しい方は、ご遠慮なくご連絡くださいませ。
★ご注文はお電話、Fax、メールにて承ります★
売場直通電話 03-3563-0730
Fax 03-3561-7350
メール narnia@kyobunkwan.co.jp