ベスト 👍 フィクション
『シロガラス6 ひみつの旅』
佐藤多佳子 著
偕成社 刊
2024年11月 発行
1210円(税込)
285ページ
対象:小学校高学年から

星司の母、ミズキ失踪の謎を追って、千里と星司は二人だけで北へむかう!

5巻目の『青い目のふたご』の刊行を調べてみたら、なんと2018年でした! なんと6年たっての続刊です。皆さま、お待たせしました!
かくいうわたしも、待ちに待った本書。担当の営業の方が来るたびにしつこいくらいに「『カラス』の次は?」と尋ね続けてきました。このたび、待ちに待った刊行です。めでたい!

読み始めたら、6年も経っているので登場人物が微妙に誰だかわからない、という現象が……(笑)。でも、読み進めていくうちに「あ!」と思い出しました。

千里が祭壇から持ち帰ったご神刀の不思議な力によって真行(まさゆき)の封じられていた記憶がよみがえりました。そして、星司の母、ミズキの失踪にまつわる秘密が明かされます。謎を解く手がかりをつかんだのに行動しないおとなたち。しびれを切らした星司と千里は、ふたりだけで謎を追って北に向かいました…。
ハラハラドキドキして読む手が止まらない! そして、まさかの涙腺がゆるむ展開に、読んでいて自分でもびっくりしました。
読み応え十分ですが、本書も「え、ここで終わり?」というところで幕切れします。5巻目の終わりも「ええ~?」と思ったものでしたが、今回も。
毎月のように出なくてぜんぜんいいけど、6年も待たせないでね、と思います(笑)。今からもう、次の巻が待ち遠しい!

人物を描き出す筆力はさすがです。主役級の子どもが6人も出てくるのに、全くごちゃごちゃしないで、それぞれのキャラクターが浮かびあがってくるのは素晴らしい。今までもだったけど、今回、千里がすごくかっこよくてほれぼれしました。今風にいえばこの6人のうち誰を「推す」かと考えながら読むのもいいかもしれないですね。

ともかく! 早く続きを読みたいです。  (す)

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