クリーンヒット ⚾ ノンフィクション
『クラゲのくらし』
水口博也 著
少年写真新聞社 刊
2024年7月1日 発行
40ページ
2200円(税込)
対象:小学校中学年から

5億年も前から命をつないできたクラゲのくらしぶりに迫る!

昨今、水族館で大人気のクラゲ。水中をゆらゆらと泳ぐさまは見るものを魅了します。
そんなクラゲの仲間が地球上に誕生したのは5億年も前といわれているそうです。脳も心臓もないクラゲですが、死に絶えることなく多くの種を生み出して世界の海で繁栄するようになりました。

クラゲには筋肉もないそう! どうやって泳ぐのかといえば…おわんのような傘を広げたりすぼめるんですって。
いろんなクラゲを美しい写真で紹介しています。どのクラゲもなんだか不思議な形状と色をしていて改めて本で見るとそのさまに驚いてしまいます。どうしてこんな形をしているのか、色をしているのか謎だらけです。表紙にもなっているハナガサクラゲなんて、ちょっと毒々しいくらいの色味をしています。
そしてクラゲの成長過程を写真で提示している見開きは、見たことないかも! 蝶のさなぎ化より成長ごとに体が変化するって、どういうことって思ってしまいます! そういえば、高校のとき生物部の部誌に、先輩がクラゲの成長のさまを絵に描いていたなあ。「プラヌラ」とか「ポリプ」ってうっすらと見聞きした記憶が……。

著者は長年、さまざまな海洋生物の写真を撮り続けている人。そんな人の「あとがき」の言葉は大人の読者にはぜひ忘れずに読んでほしいです。この夏、水族館でクラゲに出会ったときには、本書の存在を思い出してくれたら、と思います。 (す)

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