クリーンヒット⚾️ 絵本
『アナトールとねこ』
イブ・タイタス さく
ポール・ガルドン え
石津ちひろ やく
好学社 刊
2022年11月30日 発行
32ページ
対象：幼児から
ねずみのアナトール、大ピンチ！？
『ねずみのとうさんアナトール』（童話館出版）の続編が登場です。パリのチーズ工場で第一副社長兼チーズ味み担当として働くねずみのアナトール。妻と6匹の子どもたちを養うために始めたチーズ工場での試食の仕事に誇りを持っています。味みの仕事は、人間に見つからないよう深夜にこっそり工場に忍び込むという慎重ぶり。
そんなある晩、いつものようにアナトールと友人のガストンがチーズの味みをしていると、上の階で誰かが忍び足で歩いている音がするではありませんか。……間違いない！ あれは、ねこ！！
すっかり動転した2匹は、チーズをおいしくするどころが、とんでもないアドバイスを次々とカードに書き込んでしまいます。おかげでチーズ工場の社員たちはてんてこ舞い。おまけに有能な助手でもあるガストンは、ねこがいるところでは働けないと言い出す始末。
そこで、アナトールが考えたことは……。
賢く勇敢なアナトールのお話は何度読んでも愉快です。前作同様、挿し絵にフランスをイメージした赤、青、墨を使っており、モノクロのページと交互に現れるのも洒脱です。
初めて読むという方は、ぜひ『ねずみのとうさんアナトール』も手に取ってみられることをおすすめします。 （い）
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