またしても岩波書店から「在庫僅少、次回の重版の予定なし」というお知らせが来ました。今度の本は少年文庫の『月曜日に来たふしぎな子』です。
ジェームズ・リーブズは日本ではあまり知られた作家ではありませんが、イギリスでは子どものための詩や物語を多く表した作家として知られています。「神話・伝説・昔話やマザーグースなど、昔から伝えられている文学を大切にして、その魅力を子どもに伝える仕事に真剣に取り組」んだと神宮輝夫さんのあとがきにありますが、この短編集では彼のもっとも得意とする書き方(「昔話風の筋に乗って昔話風の人物が登場する物語」)が全開で、どれを読んでも不思議で面白くワクワクします。訳者あとがきがそれぞれのお話のこれ以上ない魅力的なガイドなので、ここに引用をさせていただきます。
「水兵ランビローとブリタニア」:アンデルセンの「一本足の錫の兵隊」を連想させる愛の物語ですが、小さな小さな世界が、読むうちに大きな宇宙に広がる感じがします。
「おばあさんと四つの音」:完成度の高い昔話としか思えない創作です。
「エルフィンストーンの石工」:世界に流布している昔話の自由な再話です。同じような話を知っていても、まったく新しい話を読んでいるような気持ちで、面白く読めてしまうところに、リーブズという作家の力がこめられています。
「一一羽の白い鳩」:ヨーロッパの昔話によく見られる宮廷ものを下敷きにしていますが、政治的な革命が起こるところなど、他に例がありません。
ね!『月曜日に来たふしぎな子』、読みたくなったでしょう? そしてこの短編集を読むとリーヴズの他の作品も読んでみたい気持ちが高まります。それなのに、この本までなくなってしまうなんて……本当に残念です(涙) まだリーヴズの作品を読んだことがない人は、品切れ重版未定で入手不可となる前に、ぜひこの楽しいお話集を読んでみてください! ちなみに挿絵は『チムとゆうかんなせんちょうさん』のアーディゾーニで、小さなカット一つ一つが読者をお話に引き込む力となっています。
出版社在庫僅少、店頭在庫20冊のみ!
『月曜日に来たふしぎな子』ジェームズ・リーヴズ作/エドワード・アーディゾーニ絵/神宮輝夫 訳/岩波少年文庫 704円(税込)
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