クリーンヒット ⚾ ノンフィクション
『海外児童文学をめぐる冒険 ーー手渡していく「読書のよろこび」』
越高綾乃 著
かもがわ出版 刊
2024年10月17日 発行
139ページ
対象:大人

絵本や物語の新しい扉が開くとき!

『つぎに読むの、どれにしよ?ーー私の親愛なる海外児童文学」『絵本のつぎに、なに読もう?ーー幼年童話と過ごした日々』につづく最新エッセイ。前作に負けないくらい、本に対する愛に溢れた1冊になっています。

小さいころからいつも傍らには本の存在があった著者。児童書専門店をしている両親に連れられて、児童文学研究者の吉田新一さんの講座にはじめて参加したのが小学校5年生のときだったそうです。そのとき受けた衝撃(魔法にかかった! と著者は言ってます)を丁寧に綴っています。大人が大真面目に子どもの本のことを話しているのが不思議だったよう(笑)。
子どものときに子どもの本の講座に出合えば、確かに不思議に思うのかもしれないですね。わたしは子どものときにそんな体験はないので、羨ましい限りですけど。
家庭や学校以外で信頼できる大人に出会えたことは、大きな財産と言えると思います。

大好きな絵本の世界をより深く楽しむことを示してくれた吉田新一さんへのラブコールみたい、と思いつつも、誰もが子どもの本の世界へもう一歩踏み込むための方法を語っているのかも。

今では自身で次世代へ手渡したい「本の楽しさ」を発信していて、そのことにも言及しています。肩肘張らずに、子どもの本をとことん楽しんでいるのが伝わってきて、見習わなきゃと背筋がちょっと伸びました。翻訳家の百々佑利子さんとの対談も収録しています。

装丁も手にしやすいサイズ感なので、まずは気軽に読んでみてほしいです。 (す)

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