クリーンヒット⚾ フィクション
『明日の国』
パム・ムニョス・ライアン 著
中野怜奈 訳
静山社 刊
2022年11月8日 発行
定価1760円(税込)
275ページ
対象:中学生から
国を追われた人たちは、どこにむかうの?
百の橋があるというサンタマリア村には、ある言い伝えがありました。
それは丘の上の「女王の塔」には昔、となりの国から逃げてきた人が隠れ住んでいたというもの。今はいないその人の魂はハヤブサの翼に乗って、毎年塔に帰ってくるらしいのです。
さて、この村に暮らす11歳の少年マックスが主人公。彼は父さんとじいちゃんと3人暮らしていました。母さんは小さい頃に村から姿を消していました。
村のサッカーチームに入ることを夢見ていたマックスですが、自分の出生に関する書類を消えた母が持っていて、それがないとチームに入ることはできないことを知ります。謎めいた母親の過去…。
それは国を追われてきた人を導く守り人の秘密に迫るものでした。
そして突如たずねてきた見知らぬ男により、マックスは冒険にでることになりました。
マックスの視点で語られているので、難民とか偏見などの社会的なテーマ性を感じつつも、重くなり過ぎずに読み進められます。
作者はメキシコ系アメリカ人。邦訳に『夢見る人』や『メキシコへ わたしをさがして』などがあります。
本書は米国・児童図書作家画家協会のゴールデンカイト賞最終候補になりました。 (す)
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