クリーンヒット⚾ ノンフィクション
『おどろきの700万年 人類の進化大百科』
更科功 監修
川崎悟司、フクイサチヨ、おかやまたかとし 絵
偕成社 刊
2023年1月 発行
定価4950円(税込)
127ページ
対象:小学校高学年から
なんと人類は20種類以上いた!
壮大な本の登場です。人類の進化をたくさんの絵や写真とともに紹介した力作!
現在、人類はわたしたちホモ・サピエンスしか地球上に存在しませんが、その昔には他の種類の人類がいたのです。最初からホモ・サピエンスが進化の過程で出現したわけではないのです。
言われてみれば、そりゃそうだ、ということですが、あんまり(いや、全然!)意識したことはなかった!
なので、どのページを見ても驚きの事柄ばかり。はじめの人類は土踏まずがなくて歩くのが苦手だったとか、一夫一妻制の社会になったことで犬歯が小さくなったとか、とにかくおもしろい!
タイトルにある通り「おどろきの」連続です。
これは本のまわりを数人で囲みながらワーワー言って見るのも楽しそうです。
学校の図書館のカウンター周囲などでそんな光景が見られる様子が想像できます。
あと「検証 この仮説、本当に正しい」というコラム的なページがいくつかあって、それがとてもいいです。“「人類の脳が大きくなったわけ」を2つの仮説から考える”、“「ネアンデルタール人の手足が太いわけ」を2つの仮説から考える”といった具合。
「仮説と検証をへて、「理論」「法則」とよばれるようになった考え方も、絶対に正しいとはいいきれません。なぜでしょう? それは 、検証があくまで現在までにわかっている範囲でしかできないものだからです。~(中略)~科学は、新しい発見と仮説と検証のはてしない追いかけっこなのです。」
学校や公共図書館では、ぜひとも購入して子どもたちに見せてあげてほしいです。
ただメインで描かれている人類のCGみたいな絵が、苦手です。ちょっと怖いな…(すみません)。表紙のタッチの絵で充分よいのに、と思いましたーー個人的な感想です。
とはいえ、この監修者の著書をまずは1冊、読んでみたくなりました。 (す)
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