モンゴル出身の絵本作家、ガンバートルさん&ボロルマーさんご夫妻の新刊絵本のご紹介です。
お二人はこれまでにもご自身のルーツにまつわる絵本を制作してこられましたが、今回は2016年にユネスコ世界無形文化遺産に登録されたカザフ族の伝統的な狩りをテーマに物語を編んでいます。

高い山が連なるモンゴルの西の大地に住むカザフの少年エルジャンはある夏の日、父親とともに高い岩山の上にあるイヌワシの巣から1羽のヒナを捕まえてきます。サルコスと名付けたこのヒナを、エルジャンが父親の指導の下で訓練していく様子が、モンゴルの草原や山、青くて高い空の風景の中に描かれます。人もワシも馬も、共に暮らす仲間として等しく尊重されていることが物語の端々から伝わってきて、なんとも清々しい作品です。
巻末のガンバートルさんの解説によると、ヒナの時に捕まえてくるイヌワシですが、繁殖できる年齢になると新しい命を育むように自然に還されるのだとか。このようなカザフの人たちの自然との関りについても、非常に学ぶべきことが多いように感じられます。昔ながらの伝統を継承することがかの地でも難しくなっているそうですが、絵本を通じて日本の子どもたちにも、こうした異なる文化を知ってほしいです。

現在この絵本には著者3名のサインが入ったカードが付いています。画家のボロルマーさんはエルジャンとサルコスの絵を描いてくださっています! 限定10冊! ご希望の方はお早めにご来店orご連絡くださいませ。サイン本は取り置きはできませんが、遠方の方には着払いにてお届けも承っております。お気軽にどうぞ!

『イヌワシつかいのエルジャン』イチンノロブ・ガンバートル文/バーサンスレン・ボロルマー絵/津田紀子 訳/あかつき 1760円(税込)

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