夏になると戦争関連の本が多く店頭に並びます。どこか年中行事のようになってしまうことを反省しつつ、「戦争をテーマにしていても物語としておもしろい作品はある!」というさくまゆみこさんの言葉に力を得て、今年もこのテーマで本をご紹介することにしました。選書のもとになっているのは昨年出たブックリスト『明日の平和をさがす本』で、中でも6月5日に開催された講演会の折に、このリストの選者の一人であるさくまゆみこさんがオススメしてくださった作品をご紹介しています。
絵本、フィクション、ノンフィクション…テーマも真正面から戦争を扱ったものから、広い意味で平和を考えるもの、70年前の戦争から新しい戦争までいろいろな作品が集っています。きっと皆さんの心にふれる絵と言葉がこの中にはあるはず。あなたに呼びかける本があったら、ぜひ中を開いてみてください。
『明日の平和をさがす本』の表紙・カットのミニ原画展を7月20日ごろからこの場所で開催の予定です。いとうひろしさんの絵は、ちょっと重たいテーマを明るく前向きにとらえていてなかなか素敵ですよ。どうぞお楽しみに!
『明日の平和をさがす本』より~さくまゆみこさんのオススメの本~
《絵本》
『彼の手は語りつぐ』P.ポラッコ文・絵/千葉茂樹訳/あすなろ書房 1600円+税
『平和の種をまく』大塚敦子写真・文/岩崎書店 1500円+税
『アライバル』ショーン・タン著/河出書房新社 2500円+税
『せかいいちうつくしい村へかえる』小林豊作・絵/ポプラ社 1200円+税
《読み物》
『路上のストライカー』M.ウィリアムズ作/さくまゆみこ訳/岩波書店 1700円+税
『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか』A.ネルソン著/講談社 419円+税
『ヒットラーのむすめ』J.フレンチ作/さくまゆみこ訳/鈴木出版 1400円+税
『生きる 劉連仁の物語』森越智子著/童心社 1600円+税