現在ちひろ美術館東京(石神井)で展覧会が開催中の、チェコ在住の絵本作家出久根育(でくねいく)さん。2013年のお正月に帰国されるのを機に、ナルニア国でもお話をしていただくことが決まっています(※ギャラリートークは受付終了/追加募集なし)。
作品が出るたびに全く違う絵を見せてくださるので、その活躍から目が話せない若手の絵本作家さんですが、最新刊の『かえでの葉っぱ』は、チェコの作家ムラースコヴァーさんの文章に、出久根さんが絵をつけられたものです。今までこんな風に風景を描かれたことはなかったのではないかと思われますが、かえでの葉っぱが風に舞い旅をする様子から、出久根さんが暮すチェコという国の自然が見えてきます。生きることや命の循環などが、決してお説教ではなく読み手に素直に伝わる美しい絵本です。横長のページいっぱいに広がる景色の描写からも、空や大地の大きさが感じられます。
★ミニフェアではそのほかの出久根さんの作品や、ムラースコヴァーさんの絵本も扱っています。