皆さんはこの本をご存知ですか? パッと見るとモノクロの写真で地味に見えますが、これがとってもかわいいのです。著者のイーラはオーストリア出身でアメリカで活躍した女性写真家で、この『二ひきのこぐま』(こぐま社/1500円+税)は彼女が写真を使って物語を語った最初の絵本であり、彼女自身が最も気にいっていた作品だそうです。

これは絵本に使われていない写真で、イーラが絵本に登場するこぐまたちを抱いている写真です。安心しきった様子のこぐまが何ともいえない可愛らしさ。自立心と冒険心に飛んで動物も人間も魅了したというイーラの人柄が偲ばれる1枚です。これを見るだけでも価値があると思わせる写真ですね~。

これはお話の最後の場面ですが、ストーリーとあまりにもピッタリなのでどうしてこんな写真が撮れたのか不思議になるくらい。クマはあくまでもクマらしく、でも物語を語っているのです。今では珍しい紙焼きの写真はこぐま社に秘蔵されていたものを、今回特別に提供していただきました(写真の裏には本物のイーラのクレジットが!)。
『二ひきのこぐま』の写真展は前期(~5/12まで)ですので、どうぞこの写真展をお見逃しなく! 今なら、松岡享子さんの直筆サイン入りの『二ひきのこぐま』も数量限定でご用意があります。(by くろみみくん)