♪2021年11月27日(土)プログラム♪

1、やまのこもりうた こぐまきょうこ 手袋人形 『のはらうたⅠ』童話屋より

2、絵本『おやすみなさいのほん』福音館書店

3、おはなし「マメ子と魔物」イランの昔話
『こども世界の民話 上』実業之日本社

4、絵本『うさこちゃんのさがしもの』福音館書店(小さい子用)

  絵本『おやすみなさいフランシス』福音館書店(少し大きい子用) 

※おはなし会担当・くにおかから♪

1、今日のおはなし会は、こぐまきょうこちゃんで始めます。
ナルニア国のおはなし会に参加したことがある方には何度かお目にかかったことがある
おはなし会の看板娘のひとりです。

こぐまがねむくなるときは
きのみが ぽとんと おちるとき
ひとつぶ ぽとん
もひとつ ぽとん
つづけて ぽとん
まだまだ ぽとん
ぽとぽと ぽとん
おまけに ぽとん
ねむくて ねむくて おやすみなさい

こぐまがねむくなるときは
きのはが はらりと おちるとき
いちまい はらり
もひとつ はらり
つづけて はらり
まだまだ はらり
はらはら はらり
おまけに はらり
ねむくて ねむくて おやすみなさい  (『のはらうたⅠ』童話屋より)

<演じる方へ>
手袋人形で詩を演じる時は、まず言葉をしっかり覚えて慌てて朗読しないように
詩の言葉のリズムを意識して語ってください。
そして、これはよくやりがちなのですが、手袋人形を大げさに演じてしまわないように!
手を振りすぎたり、頭を振りすぎたり・・。見ている子どもたちはとても不自然に感じて
しまいます。鏡の前で練習してみるのも大切なことです。

2、『おやすみなさいのほん』
知る人ぞ知る、「おやすみ絵本」の名作です。
絵と文章がとにかく素晴らしい。ジャン・シャローの絵で文章はマーガレット・ワイズ・ブラウン
そして訳は、石井桃子さん!!!
石井桃子さんの名前を初めて聞いたお父様、お母様は記憶の中にしっかりと
刻んでくださいね。日本の優れた児童文学はこの方がいなかったら、存在しなかった
と言っても過言ではない児童文学者であり名翻訳者の方です。
石井さんの文章は声に出して読むと、その良さが際立ちます。

ちょっとだけ国岡余談をさせてください。
私は2歳違いの男の子3人を育てましたが乳幼児期は時に、修羅場の毎日。
転勤族で、知り合いも身内も遠い中、まだ若かった私は、孤軍奮闘の子育てに
一ミリの余裕もなくなり、イライラの日々が続きました。
「このままでは、私、我が子を虐待してしまう」と思ったときに、偶然手に取ったのが
この絵本でした。
日中は絵本を読むゆとりも時間もありませんでしたが夜寝る前、この絵本を毎晩読んだのです。
石井桃子さんの穏やかな訳文と柔らかな挿絵に、一番癒されたのが私でした。

一ページ一ページ読むごとに、高ぶっていた私の心が穏やかになり、わあわあ騒いで
いた子どもたちも静かになり、ゆったりとした空間を一日の最後に持つことが出来ました。
同じ本を365日読んでも子どもたちは飽きることはありませんでした。かえってこの絵本を
読むひとときを楽しみにしていたのです。
今では社会人となった息子たち。あの当時のことを私に話すことはありませんが
きっと彼らも、我が子たちに同じ空間を贈ってくれることでしょう。

子育ててに奮闘している若いお母さん、お父さん
素晴らしい絵本は、あなたの子育てを応援し、支えてくれます。
このことは、確信をもってお伝えします。

おやすみ絵本のひとつに、ぜひこの絵本を加えてみてくださいね。

3、おはなし「マメ子と魔物」
イランの昔話です。
ちょっぴり怖くて、ドキドキしながらも、時折笑いも出るおはなしです。
魔物が、「もうみんなねむったかね」と聞くと、子どもたちは
シーーンとして、緊張しますが
その後にマメ子が「ねむってないわ、おきてるわ!」と叫ぶと
笑いが起きます。
『こども世界の民話』の上巻にありますが、とにかくここに収録されている
おはなしは、5~8分くらいで語れる(読み聞かせできる)おはなしばかり。
毎日1話をしても忙しいお父さん、お母さんの負担にはなりません。
大きな字ですべてにルビが振ってあるので低学年になると自分でも楽しんで読めます。
一家に二冊、上下巻でぜひお揃え下さい。

4、『うさこちゃんのさがしもの』
朝起きた時、うさこちゃんは大切な大切なものがなくなっていることに
気がついて泣き出しました。うさこちゃんの大切な大切なもの。
それはぬいぐるみのくまさん。
お気づきの方はいらっしゃるでしょうか?
このくまさん、前回のおはなし会で紹介した『うさこちゃんのたんじょうび』で
おじいちゃんとおばあちゃんからもらったプレゼント。さあ、さがしものは無事
見つかるでしょうか?

『おやすみなさいフランシス』
まだ小さなフランシスは、自分の部屋でひとりで寝ます。
でも、暗闇の中で、部屋の中にいろいろなものが大男に見えたり
壁の割れ目から何かが出てくるような気がしたり・・・
その度に、お父さんとお母さんの所に知らせに行きます。

なにか大きな大事件や冒険があるおはなしではなく
フランシスのおはなしは、小さな子どもたちの日常そのもの。
絵もイマドキの新刊絵本に比べたら「地味」な淡いモノトーン調の色づかいです。
でも!!いえ、だからこそ、子どもたちは、この絵本の世界にとっぷりと入り込んで
自分がフランシスになって、たっぷりと満足するのです。
先日、幼稚園のクラスでこの絵本を読んだ時、子どもたちがあまりにも集中して
この絵本を聞き入ってたことに担任の先生がびっくりしていました。
「こんな地味な(!!)絵本を子どもは喜ぶんですね!びっくりです」

はい、先生
「こんな絵本」こそ、子どもたちは喜ぶんですよ。
カラフルな、ジェットコースターのような絵本じゃないと”今の”子どもは喜ばないと
いうのは大間違いの勘違い笑

子どもたちはちゃんと「本物の良さ」を見抜く力を持っています。

大人である読み手はそんな子どもたちの力を信じて、
真剣勝負で絵本を選んであげてください。

ということで、今週は「おやすみなさい」がちょっぴり隠しテーマの
おはなし会でした。

みなさまの週末が幸せで健康に守られたひとときでありますように。
また来月お会いしましょう♪

おはなし会担当 国岡晶子

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~大人の方へ~

1999年の開店以来、休むことなく続けてきた子どものためのおはなし会が休会となり、一年半以上が過ぎました。
実際のおはなし会はまだしばらく開催することができませんが、2021年1月から第2と第4の土曜日に、HPにおはなし会のプログラムを掲載することにいたしました。ぜひご家庭で絵本やおはなしをお楽しみください。
動画での配信をご希望されるお声も多数いただいておりますが、ナルニア国ではおはなし会の動画は行わないこととしております。

それは以下の理由からです。
➀絵本の読み聞かせやおはなしは、WEBではなく身近な大人が直接子どもたちにしてほしい―それは、おはなしは五感のすべてを通して、子どもたちに注がれるものだと考えているからです。自分に向かって語りかけてくれる生の声、優しいまなざし、膝から伝わる温かな肌のぬくもり、ページをめくって感じる紙の手ざわり。対面で行う読み聞かせに代替できるものは、ほかにありません。

➁この時期だからこそ、子どもたちがスマホやタブレットに触れる機会を増やしたくないと思います。WEB配信をすると、どうしても子どもたちにスマホやタブレットを見せることになります。これまで大切にしてきたものを守りたい、そんなナルニア国ならではのこだわりもあります。

その代わり、お父さま、お母さま、おじいちゃま、おばあちゃまにはスペシャルな動画をプレゼントいたします。公益財団法人東京子ども図書館の許可をいただきました。松岡享子さんからの素敵なメッセージをお聞きください。そして、それぞれのお宅でミニおはなし会を開催してください。

松岡享子さんのメッセージ(東京子ども図書館YouTube動画)

★本のご購入について★

おはなし会の本のご注文も承っております。
すべて税込価格です。

『のはらうたⅠ』童話屋 1650円
『おやすみなさいのほん』福音館書店 1210円

『こども世界の民話 上』実業之日本社 2030
『うさこちゃんのさがしもの』福音館書店 770円
『おやすみなさいフランシス』福音館書店 1210円

★ご注文はお電話、Fax、メールにて承ります。
売場直通電話 03-3563-0730
Fax 03-3561-7350
メール narnia@kyobunkwan.co.jp