海外の作家が作った絵本と聞くとすぐに「翻訳作品」だと思い込んでしまいがちですが、実はこちらの作品は日本語版がオリジナルだったということをご存知でしょうか。
2003年に偕成社から出版された絵本『ハリネズミと金貨』は、ウクライナの児童文学作家ウラジーミル・オルロフの物語を元に田中潔さんが文章を書かれ、さらに「ロシアで最高のアニメ画家」と称されるオリシヴァングさんが特別に描き下ろした絵で作られた“日本で出版されたオリジナル絵本”なのです。これら作品ができるまでの経緯はナルニアホール内に紹介されていますので、ぜひご一読くださいませ!
この原画が偕成社にあると知った私たちは、どうしても皆さんに見ていただきたいと思い原画展を企画しました。長引く戦争の影が二つの国に重くのしかかる中ではありますが、素晴らしい才能が響き合って作られたこの絵本は、未来への希望の光だと思えるのです。

絵本は道端で見つけた1枚の金貨で冬支度をしようとするハリネズミのおじいさんと、彼を支える周りの動物たちの優しさが溢れるお話です。絵の中にある乾いた冷たい空気や、空の様子からわかる時間の変化――これらの表現はさすが「ロシアで最高のアニメ画家」とノルシュテインが評した画家の実力だと、原画を見ると感じます。原画の細やかなタッチをぜひホールでご確認ください。
★ナルニアホールの様子は→こちら

オリシヴァング他、ロシアの絵本をナルニアホール外で販売中です。有名なバスネツォフ(『三びきのくま』)やラチョフ(『てぶくろ』)ほか、ユーリー・ノルシュテインの『きりのなかのハリネズミ』などもあります。ヨーロッパの作品とは一味違った趣のロシアの絵本の数々をお手に取ってご覧ください。
大人気バスネツォフカードも、在庫がかなり少なくなってきました。次回の入荷時には値段がかなり上がる可能性が高いので、ご希望の方はぜひ今のうちにお求めくださいませ。

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