税込価格:1375円
問い合わせる ※在庫状況についてのご注意。
内容詳細
この詩集に収録した初めの詩「生まれたよ ぼく」を読んだとき、編者は名状しがたい感動を覚えました。熱いものがこみあげて、しばらくは瞑想状態でした。天がくだされた贈物のように思えて「谷川さん、ありがとうございました」と呟いていました。
山はいつまでも高くそびえていてほしい 海はいつまでも深くたたえていてほしい 空はいつまでも青く澄んでいてほしい そして人はここにやってきた日のことを 忘れずにいてほしい
編者はいまも、この詩を人前で、声をつまらさずに読むことができません。
かつて谷川さんの父、谷川徹三さんは宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を「明治以来の日本人の作ったあらゆる詩の中で、最高の詩であると思っています。もっと美しい詩、あるいはもっと深い詩というものはあるかもしれない。しかし、その精神の高さにおいて、これに比べうる詩を私は知らないのであります」と話されました。 「生まれたよ ぼく」こそ、その精神の高さにおいて「雨ニモマケズ」に肩を並べる詩なのではないでしょうか。
子どもとその未来について、また平和について、氏の近年の詩作を中心に編んだ、小社刊・第三の詞華集です。