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今年の5月に出版されてナルニア国でも順調に販売を重ねている石井桃子さんのエッセイ『家と庭と犬とねこ』に続く、生活随筆集第2弾『みがけば光る』(河出書房新社/1680円)が刊行されました。こちらも単行本では読めなかった文章を中心に90編が収録されています。タイトルにもなっている「みがけば光る」は、1966年の「暮らしの手帖」に掲載された言葉に関するエッセイです。次々に新しい言葉が生まれ捨て去られていく様子は、今もそのスピードが上がっているばかりで、石井さんがかかれた当時と変わりはないように思われます。その時以上に言葉の断絶は進んでいるのでは…と思わざるを得ません。「正しい」「美しい」を言い募る気はありませんが、思いを伝える誠実な言葉にはこだわっていきたいですね。石井桃子さんの言葉に触れるエッセイを、多くの方にお薦めしたいと思います。