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福音館書店創業60周年記念の復刊第2弾、6月刊行予定の2シリーズが入荷しました。1つはきたむらえりさんの「こぐまのたろの絵本」全3巻。そして、もう1つが赤羽末吉さんの幻の絵本「おへそがえる・ごん」全3巻です。
「おへそがえる・ごん」は奥付をみると1986年に第1刷(初版)が出版され、今年の復刊が第2刷となっていますので、恐らく初版だけで世の中から消えてしまったのだと思われます。実はナルニア国スタッフも図書館以外でこの本を見るのは初めて!私は数年前の東京・ちひろ美術館で開催された赤羽末吉さんの展覧会ではじめてこの絵本の原画を見て「こんな面白い作品があったのか!」と知った1人でした。それ以来、この版型での正式な復刊を心待ちにしていましたので(以前1巻目の『おへそがえる・ごん ぽんこつやまのぽんたとこんたの巻』だけが小学館から出ていたことがありますが、絵本の形が全然違って、とても残念なものだったのです…)、もう嬉しくて嬉しくて!!
“ごん”は、押しボタンのようなおへそを押すと、口からもくもくと雲を吐くというへんてこなかえる。とにかく登場人物やお話の展開がユーモラスで、いったいどこからこんな面白い発想が出てくるのかしら!?と、赤羽末吉という作家を改めて見直すこと間違いなしです。昔話の力強い絵とはまた別の、いい感じに肩の力がぬけていて、現代版「鳥獣戯画」のような赤羽さんの筆さばきは見る者を見飽きさせません。これが限定復刊とはなんとも惜しい!いつまでも手元において、何度でも読み返したい「おへそがえる・ごん」、ぜひこの機会にお求めください。かわいい3冊セットケース入りもあります。