tabinihonお待たせいたしました!安野光雅さんの「旅の絵本」シリーズ最新作・第8巻日本編が出版されました!!NHKの日曜美術館で制作風景が放映されて以降、問い合わせの絶えなかった作品です。あの時はまだ先生も描き途中で、福音館書店に問い合わせても「まだいつ出るか具体的には不明です…」というお返事で、正直テレビを恨めしく思ったものですが(笑)、待った甲斐があったというところでしょう。
そういえば、この馬に乗った三角帽子の旅人、まだ日本に立ち寄ったことはなかったのですね。彼は日本の四季折々の風景をどんな風に感じ、見ているのでしょう。読者は旅人の視点と旅人さえも見守る大きな視点の両方を持って、このどこか懐かしい風景を旅していきます。日本の自然はこんなに豊かで、人々の地に足の付いた生活(農作業や祭りなど)のすべてが、これらの自然によって支えられているのだということが、緑溢れる画面から伝わってきます。(あ、おみくじを買う旅人の姿を発見しました!)
旅人と一緒にどこか懐かしい日本を旅した後は、安野光雅さんのあとがき「電気のなかったころのこと」をじっくり読んでください。私たち大人は絵本に込められた安野さんの想いに触れ、それを共有するところから3.11後の新しい一歩を踏み出さなければと改めて感じました。