muranoeiyu83年ペンギン社から出版された『むらの英雄』がこのたび瑞雲舎より復刊されました。岩波書店から出ている『山の上の火』に収録されているおはなし「アディ・ニハァスの英雄」を絵本に仕立てたものです。文章は岩波書店と同じく渡辺茂男さん(絵本用に書き直しています)、絵は西村繁男さんです。
村の12人の男たちが町へでかけました。帰り道、ひとりの男が仲間を数えますが、自分を数え忘れたので11人しかいないと大騒ぎになりました…。さてそれからどうなったでしょう? 
西村さんのとぼけたかんじの絵は、おはなしの可笑しさをさらにパワーアップしています。

もう1冊は86年福音館書店「こどものとも年少版」、その後幼児絵本シリーズとして92年に出版された『ぼくのおじいちゃんのかお』です。ちょっと珍しいモノクロ写真絵本。表情の変化のおもしろさを再発見できます。誰しも同じような表情をすることはあるんじゃないかな?

2冊とも楽しい絵本です。どうぞ子どもと一緒に楽しんでください。最近新刊として出版される本にはない、やわらかなユーモアがいっぱいの2冊です。