去る9月4日(水)に講演会を開催した酒寄進一さんから新刊『ケストナー戦争日記 1941-1945』にサインをいただきました。万年筆でお名前を書いていただいた下には、珍しい緑色の朱肉(緑肉?)で落款が押されています。
ケストナーが戦時中に密かに綴った日記には、文学者としてのケストナーのある種の覚悟が読み取れます。ナチに目を付けられながらもドイツから去ることなく(最後の数カ月はオーストリアにいましたが)、戦争の時代を生きたケストナーは何を見て、どう感じたのか――。戦争が終わってから16年後に出された『終戦日記一九四五』では読み物として整えられていた部分が、元の戦争日記では生々しい肉声が聞えてくるようです。この部分のくらべ読みもぜひしてみたいと、酒寄さんのお話を聞いて思いました。楽しい本とは言えないかもしれませんが、必要な本でありとても興味深い本であることは間違いありません。ケストナーの児童文学を楽しんできた大人は、人間観察の達人であった(だからこそ、子どもから大人まで多くの人を惹きつける作品を書くことができた)彼が戦争中に何を書き残していたのかを知ることで、作品の新たな魅力を発見する一助になるはずです。秋の読書に『ケストナーの戦争日記』をぜひ!

酒寄進一さんの直筆サイン本は限定3冊です! そして今回は特別に、講演会当日に配られた酒寄進一さんが寄稿されている「図書 2024年8月号」もプレゼントします。「図書」に関しては若干残りがありますので、ケストナーの著作と関連書を買ってくださった方、先着10名様にもプレゼントします。ご希望の方はスタッフにお声をおかけください。岩波少年文庫夏のフェア“ケストナーとドイツの作家たち”も、9月末頃までは継続の予定です。プレゼント帯付き書籍を購入希望の方は、段々に書目が少なくなる可能性がありますので、お早めにご来店orご注文くださいませ。

酒寄進一さんサイン入り&「2024年8月号 図書」付『ケストナーの戦争日記』(エーリヒ・ケストナー著/酒寄進一 訳/岩波書店 5060円:税込)限定3冊のみ!
※サイン本は数量限定のためお取り置きはご遠慮いただいております。遠方の方には着払いにてお届けもいたしますので、お気軽にご連絡ください。

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