ケストナーがナチスに見つからないようにこっそりと束見本に書き記した、1941年~45年の日記の全訳が刊行されました!通称「青い本」(束見本の表紙が青かったため、こう呼ばれています)のタイトルは『ケストナーの戦争日記 1941ー1945』です。翻訳は数々のドイツ文学の翻訳で有名な酒寄進一さん。絵本からYA文学まで幅広い子どもの本の翻訳も手がけられているので、ナルニア国にも酒寄先生のファンはたくさんいますね。前回『バンビ』の翻訳についてお話を伺った時、「ケストナーの没後50年となる2024年に、青い本の出版をしたいと思って翻訳を進めている」とのお話がありましたが、お約束通りに8月21日出版されたというわけです\(^o^)/

全350ページ中、本文のケストナーの日記が約235ページあり、自明のこととして日記そのものには書かれていない記述についての脚注が大変充実しています。さらに編者スヴェン・ハヌシェクの解説が35ページ、編集協力者のウルリヒ・フォン・ビューローによる「テキストの成立史とこのエディションについて」の解説が18ページ、加えて翻訳者の酒寄先生のあとがきが11ページあり、人名索引と参考文献だけでも38ページという資料部分の充実ぶりがすごいです。スタッフも「本編にかかる前にこの解説を読んでからの方がいいかしら…?」なんて考えながら、ペラペラとページをめくっている最中です。時間に追われずじっくり読みたいものですね!

ナルニア国では9月4日(水)に酒寄先生をお招きして講演会を開催します。ただ今参加者募集中! もう定員まで残りの席数が少なくなってきましたので(残り8席です!)、ご希望の方はぜひお早めにお電話かメールにてご連絡ください。書籍をご購入の方には、参加費割引特典もありますよ~。

『ケストナーの戦争日記 1941ー1945』エーリヒ・ケストナー著/酒寄進一 訳/岩波書店 5060円(税込)

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