8月15日の終戦記念日が近づくと、様々な媒体で戦争についての記事が増えてきます。日々の生活に追われていると、常に思いを巡らすのは難しい――年中行事のようになってはいけないと思いながらも、せめて夏だけは過去の、そして今の戦争に向き合いたいと思います。
ナルニア国でも“きになる新刊”の記事で、たくさんの戦争に関連する書籍をご紹介してきました。今日はその中からいくつかの本を改めてピックアップしてみたいと思います。まだ読んだことのない作品があれば、この機会に手に取っていただけると嬉しいです。
77年前、初めて核兵器(原爆)が一般市民に対して使われました。長期にわたって人々に重大な健康被害をもたらす核兵器の恐ろしさを、私たちは世界中の人たちに知らせていかなければなりません。
『あなたがいたところ ワタシゴト 14歳のひろしま・2』中澤晶子 作/汐文社 1540円(税込)
『平和のバトン 広島の高校生たちが描いた8月6日の記憶』弓狩匡純 著/くもん出版 1650円(税込)
戦争を引き起こしたのは大人なのに、その被害を最も被るのは子どもたちです。77年前に子どもたちに起こった悲劇を知らなければ、また同じことが繰り返されるかもしれません。この事実を知ることは大人の責任です。
『じいじが迷子になっちゃった あなたへと続く家族と戦争の物語』城戸久枝 著/偕成社 1760円(税込)
『命のうた ぼくは路上で生きた十歳の戦争孤児』竹内早紀子 著/童心社 1540円(税込)
文学も様々なことを私たちに教えてくれます。物語の力が、戦争を知らない世代にもまるで自分がそこにいるかのような感覚で、半世紀以上前の苦しみや怒り、喜びを伝えてくれます。この2冊はいずれも、第1次世界大戦下に生きた10代の少女を主人公にした、とても魅力的な作品です。
イギリスが舞台の物語『ルーパートのいた夏』ヒラリー・マッカイ作/徳間書店 2200円(税込)
イタリアが舞台の物語『13枚のピンぼけ写真』キアラ・カルミナーティ作/岩波書店 1870円(税込)
戦争は今も世界各地で起こっています。日本が戦争の当事者とならないために必要なことは何なのか、色々な本を読んで考えたいですね。
『シリアで猫を救う』アラー・アルジャリール著/講談社 1870円(税込)
『戦争と平和の船、ナッチャン』半田滋 著/講談社 1540円(税込)
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